数学Ⅰ
実数の基本性質(1)
難易度.★

実数を知ろう!
実数に含まれる数が分かったところで、数の範囲ごとでどんな”クセ”があるのか見てみよう。
数の範囲と四則
2つの数の和や差、積、商(四則)を数の範囲で考えてみる。
例えば、2つの自然数の和と積は自然数になるが、差と商は自然数になるとは限らない。
$5 – 6 = -1$ → 自然数と自然数の差が自然数にならない
$4 \div 8 = 0.5$ → 自然数と自然数の商が自然数にならない
こんな風に同じ数の範囲で四則が成り立つのか、
自然数から整数・有理数・無理数・実数へと範囲を広げると下記のようになるよ。
・・・ 常に成り立つ
・・・ 常に成り立つとは限らない
四則 | 加法 | 減法 | 乗法 | 除法 |
---|---|---|---|---|
自然数 |
自然数 |
5-6=-1→整数 |
自然数 |
4÷8=0.5→実数 |
整数 |
整数 |
整数 |
整数 |
4÷8=0.5→実数 |
有理数 |
有理数 |
有理数 |
有理数 |
有理数 |
無理数 |
√5+(-√5)=0→整数 |
√5-√5=0→整数 |
√2×(-√2)=-2→整数 |
√3÷√3=1→自然数 |
実数 |
実数 |
実数 |
実数 |
実数 |
の下に書いた式は反例だよ。
常に四則ができるのは??
上の表からも分かるように、数の範囲の中で四則が常にできるのは
有理数と 実数だけだね。
次の計算法則は実数の範囲でも成り立つよ。
【結合法則】
(a+b)+c = a+(b+c) ,
(ab)c = a(bc)
【交換法則】
a+b = b+a ,
ab = ba
【分配法則】
a(b+c) = ab+ac ,
(a+b)c = ac+bc